トップ > コラム > 西村千恵 > Vol.2 規格外でも美味しく!ナスの簡単レシピ

コラム・西村千恵

2021.07.28

Vol.2 規格外でも美味しく!ナスの簡単レシピ

前回から約1年が経ってしまいました。その間に第3子を出産してお休みをいただき、またコラムを再開させていただきます。

 

さて、ファームキャニングでは前回ご紹介したような規格外の野菜=もったいない野菜を農家さんから買い取って、ディップやバーニャカウダソースなどのびん詰めを作っています。

FARM CANNING SHOPはこちら(外部サイト)

 

一般的に生産地からの流通の効率化や、店頭での見た目重視などが理由で、形、色、大きさなどの規格の基準が設けられています。

例えばまっすぐなきゅうりならダンボール一箱に40本入るのに、曲がっているものが多ければ30本しか入らなかったり、小さいきゅうりばかりだと50本も入ってしまう。あくまでもこれは1例に過ぎないのですが、市場に出すのに形や大きさが決まっている方が圧倒的に効率が良いので、それぞれの品目ごとに基準があるのです。

 

また凸凹なものよりもきれいな形のものの方を消費者が購入することもあり、きゅうりは曲がっていない真っ直ぐなものが求められ、曲がったものだとどうせ売れないからと産地では出荷せず、自家用で消費されたり、畑の堆肥になったりしているのです。ちなみにきゅうりの規格で厳しいところだと、たったの1.6度曲がっているだけで規格外とされる地域もあります。工業製品のように全て同じ形、色、大きさ、を大量流通のシステムのために管理しようとするには、無理があるように感じるのは私だけでしょうか。

もちろん道の駅などの直売所ではそうした野菜も販売されていますが、なかなか都心のスーパーには顔を出しません。

 

それでも、お店のコーナーで「おつとめ品」は見たことがあるかもしれませんね。

賞味期限が近いものや、規格外のものをまとめて販売されていることもしばしば。

もし、そんな野菜たちに出会うことがあったら「よし、うちにお嫁においで!」と心の中で声をかけて美味しくお料理してあげてください。

調理してしまえば、規格品と何も変わらないことがよくわかると思います。

 

ナスのオイル漬け クミン風味

 

今回は規格外品が出やすい野菜の一つ、ナスのレシピをご紹介。

作り置きにもなりますのでぜひ作ってみてくださいね。

 

夏〜秋が旬のナスは、艶やかな濃い紫色が美しい。しかし、意外とあのピカピカの表面になるように栽培するのは難しかったりします。というのもナスの葉っぱはザラザラしていて、風に揺れてナスの表面を擦ってしまい簡単に傷や擦れができてしまうのです。ハウス栽培なら風が起こりにくいですが、露地栽培ならなおさらのこと。年々勢力が大きくなっている台風がやってきたら、、、想像は容易ですね。

 

擦り傷ができやすいナス

 

他にも虫が原因で傷がつくこともありますが、擦り傷くらいのものでも規格外となり販売されないことはよくあることです。

逆にいうと、ピカピカのナスは選び抜かれたA品!自分で栽培してみるとわかると思いますが、大きくて傷一つないナスはとっても貴重だなぁなんて思えてきてしまいます。

 

雑草と共に元気に育つナスの葉

 

規格外の野菜は流通に乗らないので、なかなか一般消費者の前に姿を現しませんが、

傷があっても皮を剥いたり、凸凹な形でも切ってしまえば、食べる時には他との差異はありません。

見た目が問題で食べないなんて、もったいない!規格外でも全然問題ないよね!そんな私たちの声が広がることが、生産者の負担を軽くし、多様性を受け入れ合う社会につながっていくのではないのかなと思っています。

 

 

ナスのオイル漬け クミン風味

 

<材料>

・ナス      3本(300~350g)

・塩(塩揉み用) 小さじ1

・オリーブオイル 大さじ5

・クミン(ホール)小さじ1

・塩(仕上げ用) 小さじ1/4

・唐辛子(粗挽きやパウダーなど)適量

 

<作り方>

1.ナスはヘタを切り落とし、縦8当分、幅1cmほどに切る

2.ボウルに1のナス、塩小さじ1を加え、ぎゅっぎゅっと握るように揉み、5~10分そのまま置いて水気を出す

3.2のボウルに溜まった水分を捨て、さらにナスの水気を絞る

4.フライパンにオリーブオイル、クミンを入れて焦げないよう弱〜中火で温める

5.クミンの香りが出てきたら3の水気を切ったナスを入れて炒める

6.なすの色が変わり、脂が馴染んできたら仕上げの塩、唐辛子をふりかけ全体の味を整えて火を止める

7.6の粗熱が取れたら、清潔な瓶などの容器に入れ、ナスが油に浸かるように軽く押しながら入れる

8.冷蔵庫で保存し1週間〜10日間ほどで食べ切る

 

刻んだトマトと和え、塩をふっただけのカジキマグロのソテーにかけて

<食べ方>

・ソテーした魚やお肉にかけて

・サラダのトッピングに

・パスタの具に

・バゲットにのせておつまみに

その他色々なお料理にも合わせてみてください!

 

次回は捨てがちな野菜の皮や根っこ、切れ端も美味しく変身させるベジブロスをご紹介。体にも環境にも嬉しいアイディアになれば嬉しいです。

 

 

西村千恵 <ファームキャニング代表>

西村千恵/FARM CANNING代表
東京生まれ、逗子在住。高校時代のドイツ留学にて、ベジタリアン・元ヒッピーのシングルマザーだったホストファミリーの生き方に多大な影響を受ける。子育てを機に葉山へ移住、 FARM CANNING設立。生産者から規格外となり廃棄されてしまう運命だった”もったいない野菜”を直接仕入れ、”もっと畑を日常に” をコンセプトに瓶詰めやケータリングなどの事業を展開している。

著書に『野菜の時間』をまとめた『野菜まるごと 畑のびん詰め 季節のファームキャニング』(NHK出版)、『畑から生まれた野菜のいちばんおいしいレシピ』(家の光協会)。

FARM CANNING公式サイト(外部リンク) |

Share