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コラム・holiday

2021.07.26

Vol.07 それぞれの海

こんにちは。holidayの堀出です。

いきなり私事ですが、神奈川の海辺の町、葉山に移住して約10年になります。
名古屋〜パリ〜東京で生活してきた、いわゆるシティボーイだったので、海・自然・マリンスポーツにはあまり縁がありませんでした。
こちらで生活していると「葉山に住んでるのにサーフィンやらないんだ、もったいない〜」という言葉をいただいたり、周りを見ても色々なマリンスポーツや自然のスペシャリスト達が沢山いて、「海」に関して若干の引け目を感じながら生活をしていました。

 

 

 

がしかし、転機が訪れました。

葉山のお祭りのお神輿を担いでいる最中に紹介された、葉山在住のプロセーラー伊藝 徳雄(いげい・のりお)氏との出会いです。

 

自宅もかなり近所で、お互いの娘も同級生という事もありコミュニケーションがスタートしました。
その伊藝さんは、日本で数名しかいないプロのセーラーで、世界中のヨットレースにも参戦している人で、仕事も活動内容も、もちろん見た目も「海の男」なんだけど、決して威張る事なくフレンドリーな人で、

とある日に冒頭の自分の「海に対する引け目」の相談をした時に「いやいや、ホリデー。海は誰のものでも無い。それぞれの見え方や捉え方があるべきだと思っている。逆に、デザイナー・アーティストから見える”海”を教えて欲しい」というコメントをもらった瞬間に衝撃と勇気と「伊藝さんという人、人柄、想いや考えを色々な人に共有したい!」という気持ちが生まれ、後日、ドキドキしながら愛の告白みたいに(愛の告白でもあるのですが)伊藝さんを僕のディレクションで色々と紹介させてくださいをテーマにした絵本形式のプレゼンブック「伊藝さんという人がいる」を「これ読んでください!」と手渡した所、「ぜひ、お願いします!」というお返事をもらい、「海×デザイン」で出来る物事作りユニット「hi!(holiday×igei)」が誕生しました。

 

 

 

伊藝さんの「海」に対する考え・経験・想いをどうデザインして、相手により良く伝えられるか?
デザイン・コミュニケーション・日常生活の領域にどう「海」を取り入れられるか?を思い描き始めました。

 

そんな中、コロナという事態となりました。

海外、国内のレースが軒並み延期・中止となる伊藝さん、イベントというイベントが同じく皆無となったholiday、もちろん、ショックと痛手もありますが、決して下を向く事なく、普段はお互いに飛び回っていた両者が、「何が出来るだろう!?」のミーティングが出来る好機として捉え、重ねる中で「SEAMANMADE(シーマンメイド)」がhi!のプロジェクト第一弾として、これまた誕生しました。

SEAMANMADEはヨットの船上で様々な用途で使用するヨットロープ、ロープワーク技術を活かしながら、生活に役立つ、生活を彩るアイテムを「海とつながる」をテーマに展開しながら、アイテムを通じて
伊藝さんが提唱する「SEAMANSHIP」、海の広さ・厳しさ・素晴らしさ・礼儀・リスペクトし合う気持ちを知ってもらいたいと考えています。
SEAMANSHIPについて(外部サイト)

 

SEAMANMADEアイテムは金具を一切使わずに「何かと何かをつなげる」ために用いられる「ソフトシャックル」を軸に(伊藝さんの作業車の中で見かけたソフトシャックルの仕様を説明してもらった時に「これだ!」と思いました)、防水では無いけれど、水や紫外線にも強く、また実際の船上で様々な用途で使われている状況で、間違う事が無いように、識別しやすいように、カラーバリエーションが豊富であるという機能性にもデザイン的にも優れた特長を基にしたアイテムで、海と深く関わる方々はもちろん、多くの人たちに「海」を身近にオシャレに感じてもらい海とつながってもらえると幸いです。

キーホルダーやドッグリードを始め、植物屋さんとのミーティングから誕生したロープでコーティングされたS字フック(SEAMANHOOK)やスマホホルダー、ヨットロープを駆使した空間演出・装飾という広がりをさせてもらっています。
最近では、「段ボールゴミをキュッとさらっとスマートに結んでゴミ出しをする所から海を感じよう」ワークショップもプロデュースしています。

 

 

 

この連載のテーマ「Dressing」の考えでいくと、「海」「デザイン」いわゆる異業種間でのコミュニケーションは、普段とは違った味やスパイスが利いてくると、違った楽しみ方、捉え方が出来るのと、本来の持ち味を見直す良い機会にもなるのがまさに「醍醐味」だなと感じます。
これからも、誰かのドレッシング的存在になりたいし、素敵な人々と切磋琢磨して行きたいなと思います。
よろしくお願いします。

 

holiday

 

 

追伸:「海とつながる」をテーマにした活動をしていたら、気づいたらサーフィン始めてました。その話はまた。

 

 

holiday <クリエイティブユニット>

アートディレクターの堀出隼と料理家の堀出美沙から成るクリエイティブユニット。“ make everyday happy(毎日を楽しく)”をコンセプトに、アート&フードディレクション、ケータリング、空間演出、ディスプレイ、イベント企画、オリジナルグッズプロデュースなど「食とデザインとアート」を中心に活動中。2018年1月に葉山一色に食堂・アトリエスペース「HOLIZONTAL」をオープン。

holiday公式サイト | Instagram: @holizontalhym | Instagram: @weareholiday |

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