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アートインテリアによる暮らしの彩り
with HERALBONY(へラルボニー)

アートインテリアによる暮らしの彩り with HERALBONY(へラルボニー)

アートで世界を変えるヘラルボニー

福祉実験ユニットのヘラルボニーは、障害のある作家とアートライセンス契約を結び、2000点以上のアートデータを軸とする事業を展開しています。会社を経営するのは双子の兄弟である松田崇弥さんと文登さん。お二人の兄である翔太さんは先天性の自閉症があります。文登さんは小学4年生の時に「障害者だって同じ人間なんだ」という作文を書いたそうです。障害という言葉に付着した欠落のイメージを変革するため、日本全国で数多くのプロジェクトが展開され注目を集めています。今回、豊かな暮らしにはアートが必要と考えたbloomoiは、ヘラルボニーに共鳴し、一緒にアートインテリアの製作を行いました。そこに至る背景や込められた思いなど、対談形式でお届けします。

写真左:代表取締役副社長 松田文登さん、写真右:代表取締役社長 松田崇弥さん 写真左:代表取締役副社長 松田文登さん、写真右:代表取締役社長 松田崇弥さん

枠組みから解き放たれたアートに感動

松田文登さん:岩手県の花巻市にある「るんびにい美術館」で、障害のある作家たちの作品に触れ、とても感動したことがあって。支援や貢献という言葉や、障害という言葉が一切要らないレベルで、シンプルに作品が素晴らしかった。障害についてネットで検索すると、あまりにも「支援しましょう、応援しましょう」といった雰囲気が多く、そこに違和感や気持ち悪さもありました。どうやって変えていけるだろうと思った時に、10歳の頃に作文で「障害者だって同じ人間なんだ」というテーマで書いたことや、兄に対して偏見や差別を向けられていた昔の思い出が蘇りました。障害がある方にリスペクトをする場やモノが今までなかったのではなないか。リスペクトが生まれる世界を作っていくために僕たちにできることは何なのかと。
そして自分たちで商品を作ると決断し、最高品質で最高のアートを届けることを目指しました。最初に作ったネクタイには、障害のある方と社会を“結ぶ”という意味を込めています。価格は2万円以上しますが、本当に良いものだと実感すれば購入する方々へ響く最高品質のプロダクトです。実際に手にして、身につけてもらうことで、障害という意識や概念を変えていくひとつのきっかけになりたいですね。

ヘラルボニーのアートライフスタイルブランド「HERALBONY」の2021年度キービジュアル ヘラルボニーのアートライフスタイルブランド「HERALBONY」の2021年度キービジュアル

福祉の外へ。障害の概念を変える「異彩を、放て。」

松田崇弥さん:ヘラルボニーのミッションは「異彩を、放て。」です。この言葉は、前職の先輩だったコピーライターさんが起業祝いに作ってくださいました。意識したことは、福祉業界にイノベーションを起こすのはもちろんだけど、まずは福祉業界の“外のイメージ”を変えていくところに全振りした方がいいと考えたことです。福祉は、厚生労働省が色々なことを定めていて、障害者手帳を始めさまざまな仕組みがあります。その福祉業界からイノベーションを起こしていくのではなく、障害がある人を「異彩」と定義して、社会や企業に対していろんな文脈で仕掛けていくことで、福祉業界の外での共感を確立していけるのではないかと。そこでうまくいけば、福祉業界にも逆輸入されるだろうと仮説を立てましたね。福祉にクリエティブの可能性を持ち込んだのは僕たちの強みだと思います。

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アートと暮らしを融合するコラボレーション・プロジェクト

bloomoi:私たちは、業界のマジョリティではない動きをしています。bloomoiも思い込みやボーダーに捕らわれず自由な発想で「異彩を放つ」活動をしていきたい。そう考える中で、ヘラルボニーさんにすごくシンパシーを感じ、目指す世界に共鳴しました。思想の押し付けではなくて、シンプルに商品やストーリーへの共感で評価を得たいという点も同じで、ヘラルボニーさんを参考にしたいことがたくさんありますね。今回の一緒に制作したアートインテリアも多くの人の手に渡ってほしいですし、障害の有無でなく、誰もが互いをリスペクトし合える世界をヘラルボニーさんと目指していきたいです。

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住まいは自分らしさを表現する場所。人が集まる家が理想

松田文登さん:個人的にもアートが好きで、購入して自宅に飾っています。住まいは「自分は何が好きなのか、自分のアイデンティティーはなんなのか、自分の生き方そのものはなんなのか」を伝える場所。自分らしさが出る場所ですよね。

bloomoi:普段、住まいというハードを作っている私たちですが、これからは暮らしの心地よさを醸成するソフトの要素、その先のライフスタイル提案をしていきたい。お客様のニーズは「ここに住んだらどんな暮らしができるか」ということ。アートを切り口に、ヘラルボニーさんとコラボレーションすることで、ひとりひとりの暮らしに寄り添った、心地よさの醸成をしていきたいと思っています。

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ヘラルボニーとbloomoiによるアートインテリアができるまでの動画もぜひご覧ください。

HERALBONY(ヘラルボニー)

http://www.heralbony.jp 
コーポレートサイト

http://www.heralbony.com 
ブランドサイト

「異彩を、 放て。」をミッションに掲げ、 福祉を起点に新たな文化を創ることを目指す福祉実験ユニット。日本全国の障害のある作家とアートライセンス契約を結び、2,000点以上のアートデータを軸とする事業を展開する。

*この記事は2021年8月に当ウェブサイトで掲載された記事を編集したものです。