多様な価値観を持つ人々の声を集めて、新たなアイデアを映し出した部屋を創りたい。今回bloomoiでは、Instagram公式アカウントにて募集したフォロワーと共に「モデルルーム共創プロジェクト」を実施。東京都台東区・蔵前エリアで建築中だった賃貸マンションを舞台に、参加者が実際にその周辺を歩いて、蔵前での暮らしをよりリアルに感じられる部屋のコンセプトやデザインを話し合いました。2回に分けて行われたワークショップの様子と、そこで生まれた2つのモデルルームについてお届けします。
参加者の声にプロの視点を重ねて、理想の部屋を具現化
プロジェクトの舞台となったのは、当時建築中だった「Brillia ist 蔵前Avenue」「Brillia ist 蔵前Residence」の二つの賃貸マンション。竣工後、実際に公開されるモデルルームを創り上げるべく、インテリアに興味のある9名のフォロワーが集まりました。1回目のワークショップではマンションの周辺を歩いて、蔵前で暮らす人やその生活スタイルについて想像を膨らませていきます。その後、部屋に住む人のイメージを固めたうえで、インテリアのテイストや配置する家具などを話し合いました。2回目のワークショップはさらに、プロのインテリアコーディネーターも交えて、最終的なモデルルームの形をディスカッション。参加者から寄せられた「一人暮らしの部屋にテレビは必要?」「料理しながら子どもの宿題も見てあげたい」などの意見に対して、プロ目線での具体的なアドバイスが送られました。こうして参加者のリアルな声にプロの視点を重ね合わせ、2つのライフスタイル空間が生まれました。
限られた空間に工夫を施し、こなれた大人の一人住まいに
まず「Brillia ist 蔵前Avenue」1LDK(25.01㎡)の部屋は、28歳の会社員男性が住まうとの設定で、インダストリアルでかっこいい印象のインテリアを用いた空間へと仕上げられました。「一人暮らしなのでスペースを取りたくない」との声から、ダイニングにはカウンターテーブルを採用。さらにプロのアドバイスにより、側面を有孔ボードにすることで、“見せる収納”として趣味の道具などを飾れるようになっています。また、「動画はほぼスマホで見ているからテレビは必要ないのでは?」との意見に対しては、プロジェクターを額縁に投影するとの代替案が提案されました。
リビングに置く椅子を巡っては、「アイアン調のカチッとしたチェアがおすすめ」とのプロ視点に対して、参加者から「テレビやスマホはダラッとしながら見たい!」とのリアルな本音が飛び出し、より生活感のあるビーズクッションが選ばれました。また、寝室はリビングと一体で使うために、ソファを兼ねたベッドを設置。一人暮らしの限られた空間にさまざまな工夫を施して、クールでこなれた雰囲気を演出しつつも、リアルな生活スタイルに合わせたインテリアを実現しています。
親子3人での暮らしに寄り添ったアイデアが満載
もう一つの「Brillia ist 蔵前Residence」3LDK(58.99㎡)の部屋は、30代夫婦と小学1年生の娘が暮らすとの前提で、子どもの成長を見守る穏やかなライフタイル空間にデザインされました。キッチン前には、勉強道具をしまえる収納付きのカウンターテーブルを造作することで、「料理していても娘の宿題を見たり話ができたりしたら」との声に応えています。家族団らんの場となるリビングには、食後もゆったりと過ごせるようにソファダイニングを採用しました。
また、「家事をしながら娘の様子が見えるほうがいい」との意見から、リビング横の洋室を子ども部屋として使用。子ども部屋のドアを開ければリビングと一体化できるため、テイストを揃えてより広くオシャレな空間を演出しています。そして寝室のベッドは親子のベッドの高さを合わせて設置。壁面にプロジェクターを設置すれば、3人並んで寝転びながら鑑賞でき、たまの夜ふかしも特別な時間になりそう…とのさりげない心配りが添えられています。親子3人での暮らしをより深くイメージしたからこそ、部屋の各所に様々なアイデアが散りばめられているのです。
bloomoiとして初の試みだった「モデルルーム共創プロジェクト」では、一般の方々のリアルな感覚に、プロならではの視点を織り交ぜることで、今までにないスタイルのモデルルームが出来上がりました。
参加した皆さんがそれぞれの価値観を共有し合あうことで、新たな発想を得られる機会になったのではないでしょうか。