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ステイホームで暮らしのニーズはどう変わった?
東京建物726名の社員アンケート

ステイホームで暮らしのニーズはどう変わった?東京建物で働く726名のリアルな調査レポート

2020年3月に「ステイホーム」という言葉が生まれ、メッセージのとおり、私たちは1日のほとんどの時間を家で過ごしました。また「ステイホーム」を機に、飲食店を応援するデリバリーや音楽や映画を楽しむ有料配信サービス、オンライン飲み会など、暮らしを楽しむアイデアが多数登場。家で過ごす時間が増えることで、住まいへのニーズにも変化が表れました。
そこで私たちbloomoiは、東京建物で働く726名を対象にアンケートを実施。住まいのカタチや共用部の機能など、これからのマンションの商品開発に必要な視点を、アンケートからピックアップしてご紹介します。

ステイホームでの過ごしかた

おうち時間を家族みんなが心地よく、快適に、楽しむためにどうするか。暮らしの工夫について調査をしました。新しく購入したアイテムの第1位はPC関連機器、次いで家具。WEBカメラや長時間座っても疲れにくいオフィスチェアは一時品薄になるほど多くの方に購入されていました。第3位は教材・趣味。英会話や料理などにチャレンジしたり、興味のあるテーマの本を購入して読書するなど知的好奇心を満たして過ごしたようです。また、リフレッシュ方法は「ストレッチ」や「散歩」が上位に。通勤時に足早に歩くのではなく、ゆっくりと景色を眺めながらの散歩は、オンライン疲れを解消する良い気分転換となりました。好きなものを取り寄せて自宅で食事を楽しんだり、ホッとひと息するコーヒーブレイクなど、これまでとは違う速度で時間が流れるステイホームは、家で楽しく過ごすヒントを与えてくれました。

図)新しく購入したもの 図)新しく購入したもの 図)リフレッシュ方法 図)リフレッシュ方法

リモートワークに適した場所と自宅の改善したいスペースについて調査すると、理想のワークスペースは「リビングの一角スタイル」と「完全個室で集中スタイル」に分かれているようです。専用のワークテーブルなのか、ダイニングテーブルなのか。PCはデスクトップかノートブックか。仕事グッズはどこに収納しているか。仕事をする時間帯は静かな方がいいか、家族が周囲にいるか。それぞれに適したワークスペースの考え方、共に暮らす家族みんなの心地よさが提案できる住まいが求められていると実感しました。

図)今の在宅勤務環境で整えたいこと 図)今の在宅勤務環境で整えたいこと 図)住まいの中で改善したい部分 図)住まいの中で改善したい部分

マンションの共用部に必要な機能とは

マンション暮らしの大きなメリットである共用部の存在。集合住宅だからこそ享受できる共有部は、その時代のニーズが反映される場所でもあります。共用部はマンション敷地のうち屋外にあるものと屋内にあるものがあり、大規模マンションでは敷地内の屋外に公園や遊歩道がある場合も。室内の共用部は、子どもたちが遊ぶキッズスペースやゲストが宿泊できるゲストルーム、運動が可能なジムスペースなどがあります。これからのマンションの共用部にはどんな機能が求められるのでしょうか。

図)マンション共用部に求める機能 図)マンション共用部に求める機能

調査の結果、上位には「開放感がありながらも、仕切られた空間」と「遮音性のある完全個室の空間」が並びました。この意見は、専用部である住まいへのニーズと似ています。次いでジムスペースや子どもを一時預かり可能な託児機能、複数で利用できる会議室機能が挙がりました。自宅とオフィスの中間に存在する共同作業スペースとしてのコワーキングスペースは、それがマンション内にある安心感は大きく、また空間に余裕があるため、人と人との距離感を保つことができます。ステイホームで実感したのは、歩いて行ける距離感の中で、いかに幸せに心豊かに暮らしていくか。その目線でみた時に、マンションの共用部への期待は高まり、新しい価値観に基づきながらデザインしていくことが必要だと感じました。

コワーキングラウンジ@Brillia City 西早稲田 Brillia City 西早稲田のコワーキングラウンジ

ステイホームで得たヒントを、次へつなぐために

今回の調査結果を踏まえて、私たちが得た住まいづくりへのヒントを言語化するならば、「住まいに暮らす人みんなの幸せ探究」という言葉になるでしょうか。家族のカタチはそれぞれあって当然で、そこに共に暮らすひとりひとりの幸せを深く見つめることから具体的なヒントが生まれていくと思いました。ステイホームを経て、家にいる時間が長かったため、見てみぬふりしていた場所や家族みんなで長時間過ごしてみると使い勝手のよくなかった場所に気付いたり、自然を感じられるバルコニーやテラススペースの可能性をより広げてみたり、リビング・ダイニングの機能も、仕切りができてワークスペースに変化できることや、オンオフの気持ちの切り替えをインテリアでどう実現するか、などアイデアは尽きません。共用部に求められることも変化しており、ニューノーマルライフをより健やかなものにするために私たちのアイデアを具現化したいと考えています。

調査データ
調査概要:在宅勤務等に関するアンケート 
調査対象者:東京建物で働く人
調査期間:2020/6/22-6/28
有効回答数:726名(男性68%/女性32%)
年代別比率:20代16% 30代23% 40代33% 50代24% 60代4%
同居人数比率:同居人あり(子ども含む)44% 同居人あり27% ひとり暮らし29%
同居している子どもの年齢:未就学児27% 小学生28% 中高生22% 大学生・大学院生・専門学生14% 社会人9%
調査主体:bloomoi/東京建物