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マンションにおけるレンタルサービスで求められているものとは?
東京建物184名の社員アンケート

コロナ禍で働き方や暮らしのカタチが変わったことを背景に、家電や家具、自動車などのレンタル・サブスクサービスの需要が高まっています。季節用品やアウトドアグッズなど、日常的に使わないものを必要なときだけ借りられるのが魅力。特にマンションは収納場所が限られているため、使用頻度の少ないアイテムの収納場所に悩みがちですが、レンタルサービスを活用すればスペースの節約にもつながります。そこで私たちbloomoi(ブルーモワ)は、分譲マンションにおけるレンタルサービスについて、東京建物で働く184名を対象にアンケート調査を実施。レンタルサービスに求めることや具体的に借りたいアイテムなどを、アンケートの回答からピックアップしてご紹介します。

「たまにしか使わないもの」へのレンタル需要

そもそも、マンションにおけるレンタルサービスにどれほどの需要があり、どのようなアイテムが求められているのでしょうか。まずはマンション内でのレンタルサービスについて率直な意見を尋ねたところ、約50%が「借りたいものがあれば積極的に利用したい」と回答。ものを所有しないことによる専有部スペースの確保に魅力を感じている人が多く、マンション入居者へのレンタルサービスの潜在的な需要がうかがえました。レンタルしたいものの特徴としては、「たまにしか使わないもの」(152名)、「高価格で自分では買いにくいもの」(85名)、「趣味・娯楽に関するもの」(51名)との意見が多くを占めました。特にファミリー世帯やDINKS(共働き夫婦)にとって、収納場所の確保は悩みのタネ。使用頻度の少ないアイテムを借りることで、収納場所を節約できると考えている人が多いようです。また、高価格帯の家電や初期投資のかかる趣味のアイテムは、購入をためらいがちですが、レンタルなら気軽に取り入れられるのかもしれません。このようにレンタルサービスの利用に前向きな意見が多く寄せられたことに加え、「本サービスは(マンションの)購入意思に影響を与えない」との回答は全体の23%にとどまりました。マンション内でのレンタルサービスの提供は、部屋の広さや設備面の充実といったマンション選びの”決め手”への付加価値サービスとして、大きな役割を担う可能性が感じられる結果となりました。

レンタルしたいものの特徴グラフ レンタルしたいものの特徴グラフ

具体的に求められているレンタルサービスとは

自身が暮らすマンションにおいて、具体的にどんなアイテムが借りられたら嬉しいのでしょうか。まず回答の多くを占めたのが、DIY工具や掃除用品、アウトドアグッズでした。特に目立った回答は「高圧洗浄機」。洗車や外壁の洗浄などでたびたび活躍するものの、一台数万円と高価なことから購入をためらう人が多いようで、「必要なときだけ借りて使いたい」との声が寄せられました。また、お掃除ロボットや電動ミシン、燻製機器など「高級家電を購入する前に試す」という目的でのレンタル需要もあるようです。他には、年に数回しか使わないスーツケース、テントなどのキャンプ用品、スキーやスノーボードなどの季節用品を借りたいとの声も。このように普段の使用頻度が少なく、自身で所有するには収納場所に困るものや、たまに必要なときはあっても高価格で手が出しにくいものへのニーズの高さがうががえました。また、子育て世帯からはチャイルドシートやベビーカー、ベビーベッドなどが求められているよう。「子育て用品のうち一時的にしか使わないものは借りたい」といった声が寄せられました。他には「室内用トランポリンやストライダーは場所を取るし、子どもがハマるかわからない」と、遊び道具を貸し出してほしいとの意見もあり、子ども関連のアイテムはニーズが高いことがうかがえます。こうした意見は、今後のファミリー世帯向けマンションでの商品企画にも生かせそうです。

Brillia Tower 有明 MID CROSSのスカイエアラウンジ

入居者同士でものをシェアする仕組みを求める声も

マンション内でのレンタルサービスはどのように運用すべきなのでしょうか。回答のなかには「レンタルするのに面倒な手続きが要らないほうが良い」「PCやスマホから予約でき、管理人が不在でもボックスから受け取ることができたら便利」などの指摘がありました。近年はマンション管理組合の運営に特化したWEBアプリや、宅配ボックスの一角を無人予約できるシステムなども増えています。こうしたサービスを活用することで、スムーズに利用できる仕組みをつくっていけるのではないかと思います。また、入居者が気持ちよくサービスを利用できるようにするために、レンタル品の管理スキームも整えていく必要があるでしょう。こうしたレンタルサービスに限らず、マンションに住まう人々がより豊かな暮らしを育むために、私たちはどんなサービスを届けていくべきなのでしょうか。マンション内の入居者サービスについて広く意見を募ったところ、「不要になったものを譲渡する仕組み」「要らなくなった子ども服や育児グッズを必要な人に譲りたい」などの声が寄せられました。入居者内で互いにものをシェアするサービスはSDGsの観点から見ても意義深いものであり、コミュニティ醸成のきっかけになるかもしれません。他には「お得なリフォームやクリーニングのプラン」「電球交換やフィルター清掃などのワンコインサービス」「大型商業施設・娯楽施設への無料送迎バスの運行」などが挙がりました。お部屋を引き渡して終わりではなく、そこでの暮らしをさらに便利にするサービスが求められているのでしょう。

Brillia City 西早稲田のライブラリーラウンジ

レンタルサービスで暮らしをアップグレード

今回の社内アンケートを通してさまざまな声を拾い、マンション内におけるレンタルサービスの潜在的なニーズを掘り起こすことができました。ワンランク上のキッチン家電を借りて料理を楽しんだり、アウトドアグッズを借りて家族とキャンプに出かけたり。レンタルサービスを取り入れることで、日々の暮らしをアップデートできるのではないでしょうか。このアンケートで得た回答を“企画のタネ”として、これからの入居者サービスの充実につなげていきたいと思います。

調査データ
調査概要:分譲マンションにおけるレンタルサービスに関するアンケート
調査対象者:東京建物で働くひと
調査期間:2022/4/19-4/26
有効回答数:184名
年代別比率:20代前半7.1%、20代後半〜30代後半40.2%、40代32.0%、50代19.0%、60代以上1.7%
家族形態比率:シングル31.0%、DINKS(二人暮らし)19.6%、ファミリー(子ども1人)20.1%、ファミリー(子ども2人以上)29.3%
調査主体:bloomoi/東京建物