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自宅での仕事はどこで?在宅ワークの不満は?
1408人のアンケート調査③(全5回)

東京建物のマンションブランドBrilliaから生まれた、住まいと暮らしの共創プロジェクト「bloomoi(ブルーモワ)」は定期的に、より良い商品開発を進めていくためのアンケート調査を実施しています。2023年11月に行ったアンケートでは、bloomoiの認知度や住まいやコロナ前後での住宅ニーズの変化、マンションの共用施設に求めるものなど、住まいにまつわる幅広いテーマへの意見、要望を集めました。全5回に分けて調査結果をリポートする3回目は、家での作業・仕事場所や在宅ワークの不満点、オンオフの切り替え方法についてお伝えします。また、もし自宅に空いているスペースが1坪あった場合、皆さんはどのように使いたいのか、自由な空間の活用法についても尋ねました。

男女間で異なる「自宅での作業・仕事場所」

まず「あなたは普段、家での作業や仕事は主にどこでしていますか?」と尋ねたところ、「リビング」が最も高く44.3%と半数近くを占める結果となりました。次に「専用の居室」が21/2%、「ダイニング」が11.9%、「専用のスペース」が7.2%と続きました。2018年の前回調査と比較すると、専用の居室と答えた割合が10pt増加。コロナ禍での在宅ワークの広がりを受け、自宅に作業用の部屋を設けた人が増えていることがうかがえます。また、性別で見ると、男性は「専用の居室」が27.9%と最も高い一方、女性は「リビング」が53.4%と半数以上を占めました。この結果からは、女性よりも男性のほうが、書斎など自宅で仕事をすることを想定した個室を確保できているケースが多いことが読み取れます。また、少数派としては「寝室」「子ども部屋」「リビングをウォールドアで仕切っている」などの声もありました。

あなたは普段、家での作業や仕事は主にどこでしていますか? あなたは普段、家での作業や仕事は主にどこでしていますか?

在宅ワークの不満は「専用の居室やスペースが欲しい」

自宅でのデスクワーク(家事にまつわる作業や在宅ワークなど)に対する不満は、「専用の居室やスペースが欲しい」が28.5%で最多。以下、「書類やプリントが散在するなど、整理整頓ができない」(19.5%)「ON/OFFの切り替えができない」(17.8%)、「仕事や作業に集中できない」(13.3%)が続きました。なお、「書類やプリントが散在するなど、整理整頓ができない」と答えた割合は、前回調査から10pt以上低下。一方で、「不満は特にない」が前回から10pt近く上昇しています。bloomoiの新しい生活様式に対応した「暮らし方」の提案が、一定数の方々の生活に上手く取り入れられているのかもしれません。家族構成別で見ると、子を持つ夫婦の層は「専用の居室や和スペースが欲しい」が34.5%と特に高い結果となりました。子どもに話しかけられて集中できなかったり、オンライン会議中に子どもが騒いだりと、子育てと在宅ワークの両立に悩む方が多いことがうかがえます。

自宅デスクワークについての不満(複数回答) 自宅デスクワークについての不満(複数回答)

在宅ワーク中のオン・オフの切り替え方法は?

在宅ワークをする場合のON/OFFの切り替え方法は「リフレッシュする環境を作る」が最も高く30.0%。次いで「専用の居室やスペースを用意する」(18.6%)、「仕事時間を設定する」(16.3%)、「集中できない時は場所を変えてみる」(14.6%)が続きました。年代別で見ると、、30代以下は「リフレッシュする環境を作る」「集中できない時は場所を変えてみる」が全体と比較して高いことが分かります。例えば、リビングやダイニングはくつろぎの場として重要なスペース。オフの時間にゆったりと過ごせるように、または在宅ワークのスペースとしても使えるように、整然とした心地よい空間にしておくことも大切なのかもしれません。その他回答には「共有のワークスペースで仕事をして気分転換を図る」「ランチタイムにスーパーへ行く」「休憩時間をあらかじめ決めておく」などの声が寄せられました。

ON/OFFの切り替えの方法(複数回答) ON/OFFの切り替えの方法(複数回答)

もし自由に使える1坪の空間があったら何に使う?

もし自由に使える空間が1坪(約2畳分)あったとしたら、あなたはその空間をどう生かしますか?自由な空間の利用方法について尋ねると、「衣類収納スペース」が35.9%で最多となりました。次いで「納戸」(30.9%)、「仕事・作業のためのスペース」(24.4%)、「食品ストックスペース」(19.7%)が続きました。前回調査と比較すると、「仕事・作業のためのスペース」「食品ストックスペース」が高くなっています。コロナ禍の在宅ワークの広がりや、近年の大規模災害を経た食品備蓄の重要性の浸透が背景にあるのかもしれません。また、性別で見ると、「衣料収納スペース」「食品ストックスペース」は女性の方がスコアが高くなっています。服や靴、バッグなどファッション用品の収納や整理は、女性にとって大きな悩みになりがち。引き続き、こうした悩みに寄り添った商品企画や収納術の提案を検討していく必要がありそうです。

自由な空間の利用方法(複数回答) 自由な空間の利用方法(複数回答)

快適な在宅ワーク環境を作るために

今回のアンケート結果からは、自宅でのデスクワークについて「専用の居室やスペースを設けてほしい」との現状や、オンオフを切り替えるための「リフレッシュできる環境」の重要性がうかがえました。在宅ワークを快適に行うには、専用の居室やスペースを設け、生活空間と仕事場を分けて、オンオフの切り替えを図れることが理想的なのかもしれません。例えば、bloomoiでは、ガラス格子でリビングと緩やかにつながりながら、作業に集中できる「ワーク&スタディスペース」というプランがあります。子育て世帯の方なら、仕事に集中しながらも、家族の気配や様子を感じることができるでしょう。また、リビングの一角に作業スペースを設けた「コミュニケーションカウンター」を取り入れたマンションもあります。こうしたプランをご提案しながら、さらに皆さんの暮らしに根差した商品企画を生み出していきたいと思います。